口臭は多くの人が気にするにおいの悩みの一つです。しかし、その原因を正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。本記事では、口臭の発生メカニズムを学術論文に基づいて徹底解説します。

口臭の主な原因:揮発性硫黄化合物(VSC)

口臭の主な原因:揮発性硫黄化合物(VSC)のまとめ

口臭の主成分として知られるのが、揮発性硫黄化合物(Volatile Sulfur Compounds, VSC)です。Tonzetich(1977)の古典的研究以来、VSCが口臭の約90%を占めることが確認されています。具体的には以下の3つが主要なVSCです。

  • 硫化水素(H₂S) — 腐った卵のようなにおい
  • メチルメルカプタン(CH₃SH) — 腐った野菜のようなにおい
  • ジメチルサルファイド((CH₃)₂S) — キャベツが腐ったようなにおい

舌苔と口臭の関係

舌苔と口臭の関係のまとめ

Yaegaki & Sanada(1992)の研究では、舌苔(ぜったい)の付着量と口臭の強度に強い正の相関があることが報告されています。舌苔は舌の表面に蓄積した細菌・食物残渣・剥離上皮の混合物で、嫌気性菌がタンパク質を分解する際にVSCが産生されます。

歯周病と口臭

歯周病と口臭のまとめ

Miyazaki et al.(1995)の調査では、歯周病患者の口臭レベルは健常者の約3〜4倍に達することが示されました。歯周ポケット内で増殖する歯周病菌(特にPorphyromonas gingivalisやTreponema denticola)は、強力なVSC産生能を持っています。

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唾液の役割

唾液の役割のまとめ

唾液には口腔内の細菌を洗い流す自浄作用があります。Kleinberg & Westbay(1992)の研究では、唾液の分泌量が減少すると口腔内のpHが低下し、VSC産生が促進されることが確認されました。起床時に口臭が強いのは、睡眠中の唾液分泌の減少が原因です。

ハナくん

まとめ

口臭の原因は主に口腔内の細菌によるVSC産生です。舌苔の除去、歯周病の治療、唾液分泌の促進が科学的に有効な対策と言えます。次回は口臭の測定方法と自分でできるセルフチェック法について解説します。