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いい匂い食べ物・飲み物

ほうじ茶

Hojicha (Roasted Green Tea)

香りの強さ:楽に感知できるにおい

臭気の客観指標

臭気強度(6段階臭気強度表示法)
3 / 5
楽に感知できるにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)
嗅覚閾値(検知閾値)
0.018 ppm
代表成分: 2,5-Dimethylpyrazine
出典: van Gemert, Odour Thresholds, 2011

※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。

香りの説明

緑茶の茶葉を高温で焙煎した際に生まれる、香ばしくナッティで温かみのある芳香。ピラジン類とフラノン類のロースト香にリナロールの花香が残り、カフェインが昇華して減少するため穏やかでリラックスできる茶の香り。

編集部の解説

ほうじ茶は、緑茶の茶葉を高温で焙煎したときに立ち上がる、香ばしくナッティで温かみのあるにおいです。湯気とともに感じるロースト香にはスモーキーな印象もあり、そこへ茶葉に残る花のような香りが重なります。強すぎず、食事のあとや肌寒い季節にもなじみやすい芳香です。

香ばしさの中心にあるのは、2,5-ジメチルピラジンをはじめとするピラジン類です。焙煎によってアミノ酸と糖のメイラード反応が進み、ピラジン類が生まれます。フルフラールやフラネオールなどもロースト香を形づくり、リナロールとゲラニオールは花香の余韻を添えます。煎茶にはピラジン類がほとんど含まれないため、ほうじ茶らしさは焙煎工程と深く結びついています。

暮らしの中では、食後の一杯、和菓子と合わせる茶、家庭や茶店で湯気を楽しむ飲み物として出会います。京都・宇治では「京番茶」と呼ばれる、独特の燻製香をもつほうじ茶も作られており、一般的なほうじ茶とは異なる香りの個性があります。焙煎の違いが、地域や茶の呼び名にも表れています。

香りを楽しむなら、まず乾いた茶葉の香ばしさを確かめ、次に注いだ湯から立つロースト香と花香を分けて感じてみましょう。熱い状態では香りが広がりやすく、少し冷ますとナッティな印象や余韻を追いやすくなります。京番茶と飲み比べれば、燻製香の違いにも気づけます。

主な化学物質

2,5-ジメチルピラジンフルフラールリナロールゲラニオールフラネオール

暮らしとの関わり

  • 香ばしく温かい印象
  • 食後の茶として親しまれる
  • 日本茶文化につながる香り
  • 京番茶の燻製香も特徴

エビデンス

2001Journal of Agricultural and Food Chemistry (Kumazawa & Masuda)

ほうじ茶の焙煎条件と揮発性成分の関係を分析し、200℃以上の焙煎でピラジン類が急増する一方、リナロール等のテルペン類は減少することを報告。煎茶との香気プロファイルの差異を定量化。

2015静岡県立大学食品栄養科学部 研究報告

ほうじ茶のピラジン類の香りを嗅いだ被験者の脳波を測定し、α波の有意な増加を確認。ほうじ茶の香りがリラクゼーション効果を持つことを電気生理学的に実証。

トリビア

  • ほうじ茶の香ばしい香りはピラジン類によるもので、焙煎温度200℃以上でアミノ酸と糖のメイラード反応が進行して生成される。煎茶にはピラジン類がほとんど含まれないため、ほうじ茶の香りは焙煎工程に完全に依存する。
  • ほうじ茶はカフェインが焙煎中に昇華して減少するため(煎茶の約半分)、就寝前や子供にも飲みやすい。京都・宇治では「京番茶」と呼ばれる独特の燻製香のあるほうじ茶が作られ、通常のほうじ茶とは異なる香気プロファイルを持つ。
  • ほうじ茶のピラジン類には血流促進作用やリラクゼーション効果があることが報告されており、ほうじ茶の香りを嗅ぐだけでα波が増加することが脳波測定実験で確認されている(静岡県立大学の研究)。