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いい匂い食べ物・飲み物

生姜湯

Ginger Tea (Shogayu)

香りの強さ:楽に感知できるにおい

臭気の客観指標

臭気強度(6段階臭気強度表示法)
3 / 5
楽に感知できるにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)
嗅覚閾値(検知閾値)
0.003 ppm
代表成分: Citral
出典: van Gemert, Odour Thresholds, 2011

※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。

香りの説明

すりおろした生姜を湯で溶いた日本の伝統的な温かい飲み物から立ち昇る、ピリッとスパイシーで温かみのある芳香。ジンゲロールの辛味香とシトラールのレモン様の爽やかさが冬の冷えた体を芯から温める。

編集部の解説

生姜湯から立ち昇るのは、すりおろした生姜のピリッとスパイシーな芳香です。湯気とともに、温かみのある香りの中へ、シトラールによるレモン様の爽やかさが重なります。冬の台所や、湯飲みを手にしたひとときに似合う、親しみ深い香りです。

この香りの印象には、ジンゲロール、ショウガオール、シトラール、β-セスキフェランドレン、ar-クルクメンなどが関わります。生姜の辛味成分であるジンゲロールは、加熱によってショウガオールへ変わり、辛味の印象が強まります。シトラールの爽やかさに、ほかの香気成分が加わって、生姜らしい複雑さを形づくります。

生姜は古くから使われてきた香辛料で、中国では紀元前500年頃の記録があり、日本には3世紀頃に伝来したとされます。奈良時代の正倉院文書には「薑(はじかみ)」として記録が残っています。生姜湯は、こうした長い食文化の流れにある、冬の温かい飲み物です。

香りを楽しむなら、すりおろした生姜を湯に溶き、立ち上る湯気とともにスパイシーさと爽やかさを味わうのがコツです。生の生姜と乾燥生姜では香気プロファイルが大きく異なるため、同じ生姜でも仕立て方による香りの違いを比べられます。

主な化学物質

ジンゲロールショウガオールシトラールβ-セスキフェランドレンar-クルクメン

暮らしとの関わり

  • 冬らしい温かい香り
  • 台所で親しまれる芳香
  • 伝統的な飲み物の香り
  • スパイシーで爽やかな印象

エビデンス

2007Food Reviews International (Shukla & Singh)

生姜の揮発性成分300種以上をレビューし、シトラール、ゲラニオール、リナロールが主要香気成分であることを報告。加熱によるジンゲロールからショウガオールへの変換が辛味と香りのプロファイルを変化させることを解説。

1984European Journal of Pharmacology (Suekawa et al.)

ショウガオールの末梢血管拡張作用を薬理学的に確認。経口摂取後の皮膚温度上昇を測定し、生姜が「体を温める」民間伝承の科学的根拠を提示。

トリビア

  • 生姜の辛味成分ジンゲロールは加熱するとショウガオールに変換され、辛味が増すとともに体を温める作用が強まる。生姜湯が「冷え」に良いとされるのは、ショウガオールが末梢血管を拡張して血流を促進するためである。
  • 生姜の香気成分は300種以上が同定されており、シトラール(レモン様)、ゲラニオール(バラ様)、リナロール(ラベンダー様)など花や果実と共通する成分を含む。乾燥生姜と生の生姜では香気プロファイルが大きく異なる。
  • 生姜は紀元前500年頃に中国で薬用植物として記録が残る最も古い香辛料の一つで、日本には3世紀頃に伝来した。奈良時代の正倉院文書にも「薑(はじかみ)」として記録が残っている。