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臭い匂い体臭・生体由来

ストレス臭

Stress-Induced Body Odor

香りの強さ:何のにおいか判る弱いにおい

臭気の客観指標

臭気強度(6段階臭気強度表示法)
2 / 5
何のにおいか判る弱いにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)
嗅覚閾値(検知閾値)
0.001 ppm
代表成分: Dimethyl trisulfide
出典: van Gemert, Odour Thresholds, 2011

※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。

香りの説明

精神的ストレスや緊張状態で皮膚から放出される、硫黄系のネギやニラに似た特異的な体臭。ストレスホルモン(コルチゾール)の上昇に伴いジメチルトリスルフィドやアリルメルカプタンが皮膚ガスとして増加する。

編集部の解説

ストレス臭は、硫黄を思わせるネギやニラに似た、ツンとした特異な体臭です。強い香りというより、職場や面接、プレゼンテーションのように緊張が高まる場面でふと気づかれやすい、皮膚由来のにおいとして感じられます。通常の汗臭や加齢臭とは異なる発生のしかたを持つ点も特徴です。

精神的なストレスや緊張状態では、ストレスホルモンであるコルチゾールの上昇に伴い、皮膚ガスとしてジメチルトリスルフィドやアリルメルカプタンが増加します。これらを含むSTチオジメタン、ジメチルスルフィド、アンモニアなどの成分が重なり、硫黄系の印象を生みます。アポクリン汗腺やエクリン汗腺から出る汗が中心ではなく、皮膚表面から直接揮発する点が仕組みの要です。

「ストレス臭」は、2018年に資生堂が発見・命名した比較的新しい概念です。緊張やストレスを感じた際に放出されるにおいとして知られ、面接やプレゼンなど、人前で話す場面と結び付けて語られます。周囲の人にも伝わることがあり、密閉空間では同じ場にいる人が不快な印象を共有しやすい、という暮らしとの関わりもあります。

向き合うときは、においを汗臭や加齢臭と決めつけず、皮膚ガスによる別の体臭として捉えるのがコツです。香りを確かめるなら、職場や乗り物など人が集まる場所で断定的に指摘せず、換気のある環境で距離や空間の広がりとともに観察します。硫黄臭、ツンとする印象、弱い香りという特徴を手がかりにすると、身近なにおいの違いを整理しやすくなります。

主な化学物質

ジメチルトリスルフィドアリルメルカプタンジメチルスルフィドSTチオジメタンアンモニア

暮らしとの関わり

  • 緊張場面で気づかれやすい体臭
  • ネギやニラに似た硫黄系の印象
  • 職場や面接で意識されるにおい
  • 比較的新しい体臭の概念
  • 密閉空間で共有されやすい香り

対策

  • ストレス源の根本的な対処
  • 十分な睡眠と休息
  • 適度な運動によるストレス発散
  • 換気の良い環境での深呼吸

エビデンス

2018資生堂 プレスリリース / Journal of Cosmetic Dermatology

緊張・ストレス時に皮膚から放出される特異的な硫黄系VOC(ジメチルトリスルフィド、アリルメルカプタン)を同定し「ストレス臭(STガス)」と命名。面接やプレゼンなどの精神的緊張場面で顕著に増加することを報告。

2012PLoS ONE (de Groot et al.)

ストレス時の体臭(化学シグナル)が他者の不安感を増大させることを二重盲検実験で確認。ストレス臭を嗅いだ被験者の扁桃体の活動が有意に増加し、「臭いの感情伝染」が嗅覚を介して起こることを実証。

トリビア

  • 「ストレス臭」は2018年に資生堂が発見・命名した比較的新しい概念で、緊張やストレスを感じた際に皮膚から放出されるジメチルトリスルフィドとアリルメルカプタンを含むSTガスが原因物質として同定された。
  • ストレス臭は通常の体臭(汗臭・加齢臭)とは発生メカニズムが異なり、アポクリン汗腺やエクリン汗腺ではなく皮膚表面から直接揮発する「皮膚ガス」である。面接やプレゼンなど精神的緊張の場面で急激に増加する。
  • ストレス臭は周囲の人にも伝播する「臭いの感情伝染」を引き起こす可能性がある。ストレス臭を嗅いだ他者も不安やストレスを感じるという研究結果があり、密閉空間でのストレス臭は集団的な不快感を増幅させうる。