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臭い匂い生活環境注意

マンホール

Manhole Odor

香りの強さ:楽に感知できるにおい

臭気の客観指標

臭気強度(6段階臭気強度表示法)
3 / 5
楽に感知できるにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)
嗅覚閾値(検知閾値)
0.00041 ppm
代表成分: Hydrogen sulfide
出典: Nagata Y. (2003) Measurement of odor threshold by triangle odor bag method, Odor Measurement Review, pp.118-127

※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。

香りの説明

マンホールの蓋の隙間から漏れ出す下水管内の嫌気的発酵臭。硫化水素とメチルメルカプタンが主体の「卵の腐った匂い」に、下水中の有機物分解で生じるアンモニアや揮発性脂肪酸が加わった都市特有の悪臭。

編集部の解説

マンホールの蓋の隙間から漂うのは、卵の腐ったような、刺激的でツンとする腐敗臭です。屋外の歩道や道路で、ふいに強く感じられることがあり、夏場には存在感が増します。下水管内の嫌気的発酵によって生まれる、都市特有の悪臭です。

中心になる成分は硫化水素とメチルメルカプタンです。そこへ、下水中の有機物が分解される過程で生じるアンモニア、インドール、揮発性脂肪酸が加わり、単一のにおいではない複雑さをつくります。マンホールから漏れ出す主な原因は「トラップ破封」です。排水管のU字型トラップにある封水が蒸発や吸引で失われると、下水管内のガスが地上へ直接放出されます。

このにおいは、下水道という都市の基盤が身近にあることを知らせる、生活環境の一部です。歩行者の不快感や周辺の生活環境、飲食店への影響にもつながります。対策として、東京都では蓋の裏面に活性炭フィルターを装着した「脱臭型マンホール蓋」が開発・設置され、硫化水素を吸着する仕組みが使われています。

香りとして楽しむ対象ではありませんが、感じたときは、硫化水素だけでなく複数の成分が重なった「都市の腐敗臭」として捉えると特徴を整理できます。夏場に強まりやすいこと、蓋の隙間から局所的に漂うことにも注目できます。マンホール内は作業環境として扱い、近づいたり、内部をのぞき込んだりしないことが大切です。

主な化学物質

硫化水素メチルメルカプタンアンモニアインドール揮発性脂肪酸

暮らしとの関わり

  • 歩行者に不快感を与える
  • 飲食店の印象に影響
  • 都市の生活環境を映す
  • 活性炭で臭気対策

対策

  • トラップ桝の水封の維持
  • 下水管内の定期清掃
  • マンホール蓋の密閉性向上
  • 活性炭入り脱臭蓋の設置

エビデンス

2006Water Research (Nielsen et al.)

下水管内の硫化水素生成メカニズムを解明し、滞留時間と水温が主要な制御因子であることを報告。水温が10℃上昇すると硫化水素生成速度が約2倍に加速することを実験的に確認。

2015東京都下水道局 技術報告

脱臭型マンホール蓋(活性炭フィルター装着型)の導入効果を評価し、周辺の硫化水素濃度を平均70%低減させたことを報告。年間の苦情件数も導入前比で60%減少。

トリビア

  • マンホールから悪臭が漏れるのは「トラップ破封」が主原因で、排水管のU字型トラップの封水が蒸発や吸引で失われると、下水管内のガスが直接地上に放出される。夏場の高温で蒸発が加速する。
  • 下水管内の硫化水素濃度は通常1-10 ppmだが、滞留部や温度上昇時には100 ppmを超えることがあり、マンホール内作業は酸欠・硫化水素中毒による死亡事故が年間数件発生する危険な作業である。
  • 東京都では臭気対策として「脱臭型マンホール蓋」を開発・設置しており、蓋の裏面に活性炭フィルターを装着して硫化水素を吸着する仕組みで、周辺の臭気苦情を約70%低減した。