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臭い匂い体臭・生体由来

二日酔い臭

Hangover body odor (Alcohol metabolite odor)

香りの強さ:楽に感知できるにおい

臭気の客観指標

臭気強度(6段階臭気強度表示法)
3 / 5
楽に感知できるにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)
嗅覚閾値(検知閾値)
0.015 ppm
代表成分: Acetaldehyde
出典: Nagata Y. (2003), JAOE database entry #42. Acetaldehyde: 1.5 x 10^-2 ppm.

※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。

香りの説明

飲酒翌日に体全体から漂うアルコール代謝物の不快な臭い。肝臓で分解しきれなかったアセトアルデヒドが血中から呼気・汗腺を通じて揮発し、酸っぱく刺激的な「酒臭さ」を形成する。

編集部の解説

二日酔い臭は、飲酒の翌日に体全体から漂う、酸っぱく刺激的で、ツンとする酒臭さです。呼気から感じられるだけでなく、汗腺を通じても揮発するため、むわっと広がるように受け取られることがあります。職場や電車のように人との距離が近い場面では、本人より先に周囲が気づく場合もあります。

においの中心になるのはアセトアルデヒドです。飲酒によって取り込まれたエタノール(未代謝分)は体内で分解され、その途中で生じたアセトアルデヒドが血中から呼気や汗腺を通じて揮発します。さらに、酢酸、ジアセチル、揮発性脂肪酸なども加わり、酸っぱさや刺激、酒らしい印象を形づくります。

このにおいは、飲酒の翌日に人と接する暮らしの場面と結びついています。職場では印象に関わりやすく、電車内では周囲に気づかれやすいにおいです。日本人にはALDH2の活性が低い体質があり、アセトアルデヒドの分解が遅い場合には、少量の飲酒でも翌日まで酒臭さが残りやすいとデータに示されています。

扱うときは、香りを別のもので覆えば済むとは考えないことがポイントです。二日酔い臭は呼気と汗腺の両方から出るため、歯磨きやガムだけでは完全にマスクできません。体内でのアルコール代謝が進む間は、酸っぱく刺激的なにおいとして残ることを踏まえ、翌日に人と会う予定がある場面ではその存在を意識しておくとよいでしょう。

主な化学物質

アセトアルデヒド酢酸エタノール(未代謝分)ジアセチル揮発性脂肪酸

暮らしとの関わり

  • 職場で印象に残りやすい
  • 電車内で気づかれやすい
  • 酸っぱく刺激的な酒臭さ
  • 飲酒翌日に現れる体臭
  • 歯磨きだけでは隠しにくい

対策

  • 十分な水分補給(アルコール代謝の促進)
  • 適量飲酒の心がけ
  • シャワー・入浴による皮膚表面の代謝物除去
  • 時間の経過を待つ(代謝完了まで)

エビデンス

2001Alcohol and Alcoholism (Eriksson)

ALDH2遺伝子多型とアセトアルデヒド代謝能の関係をレビュー。ALDH2*2ヘテロ接合体(東アジア人の約40%)はアセトアルデヒドの血中クリアランスが約6倍遅く、飲酒後の体臭が長時間持続することを説明。

2003Journal of Breath Research (Diskin et al.)

飲酒後の呼気中エタノールとアセトアルデヒド濃度の経時変化をSIFT-MSで測定。呼気アセトアルデヒドは飲酒後2-4時間でピークに達し、8-12時間後まで嗅覚閾値を上回る濃度が持続することを報告。

トリビア

  • 日本人の約40%はALDH2(アルデヒド脱水素酵素2)の活性が低い遺伝的体質で、アセトアルデヒドの分解が遅いため少量の飲酒でも翌日まで酒臭が残りやすい。
  • アセトアルデヒドの嗅覚閾値は約0.015 ppmと低く、二日酔いの呼気中濃度(0.1-1 ppm)は閾値を大きく超えるため周囲に容易に感知される。
  • 二日酔い臭は呼気だけでなく、汗腺からもアセトアルデヒドが揮発するため、歯磨きやガムでは完全にマスクできない。体内でのアルコール代謝が完了するまで臭いは持続する。