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臭い匂い生活環境

タオルの生乾き臭

Musty towel odor

香りの強さ:楽に感知できるにおい

臭気の客観指標

臭気強度(6段階臭気強度表示法)
3 / 5
楽に感知できるにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)

※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。

香りの説明

バスタオルや雑巾から漂う酸っぱい雑巾臭。タオルは繊維が太く水分を多く保持するため、Moraxella osloensis菌の増殖に特に好適な環境となり、4-メチル-3-ヘキセン酸(4M3H)が蓄積しやすい。

編集部の解説

タオルの生乾き臭は、バスタオルや雑巾から漂う、酸っぱい雑巾臭です。発酵臭のような印象に加え、むわっとする感じがあり、浴室や寝室で気づきやすい生活環境のにおいです。とくに梅雨の時期に強く感じられます。

このにおいには、タオルの繊維の太さと、水分を多く保持する性質が関わります。そうした環境はMoraxella osloensis菌の増殖に適しており、4-メチル-3-ヘキセン酸(4M3H)が蓄積しやすくなります。さらに、中鎖脂肪酸、ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドも成分として挙げられます。

2011年には、花王の研究チームがMoraxella osloensisを生乾き臭の原因菌として世界で初めて特定しました。4M3Hは水に溶けやすく、通常の洗濯では除去しにくいため、いったん発生すると、何度洗ってもにおいが戻ることがあります。この現象は「ゾンビ臭」と呼ばれています。

扱うときは、洗った後のタオルを使う場面で、酸っぱさやむわっとした印象が残っていないかを意識してみましょう。通常の洗濯だけでは除去しにくいにおいだと知っておくと、においの再発を「洗い方の失敗」と決めつけず、タオルに残る特徴として捉えられます。

主な化学物質

4-メチル-3-ヘキセン酸 (4M3H)中鎖脂肪酸ジメチルジスルフィドジメチルトリスルフィド

暮らしとの関わり

  • 着用時に周囲へ不快感
  • 浴室や寝室で出会う臭い
  • 梅雨に強い生活臭
  • 「ゾンビ臭」と呼ばれる臭い

対策

  • 洗濯物を速やかに乾燥させる(除湿機・サーキュレーター併用)
  • 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)での浸け置き洗い
  • 60℃以上の高温乾燥でMoraxella菌を殺菌
  • 洗濯槽の定期的なクリーニング

エビデンス

2012Applied and Environmental Microbiology (Kubota et al.)

洗濯物の生乾き臭の原因菌としてMoraxella osloensisを世界で初めて特定。本菌が皮脂成分を分解して4-メチル-3-ヘキセン酸(4M3H)を産生するメカニズムを解明。紫外線と乾燥に強い耐性を持つことも報告。

2016Genome Announcements (Niwano et al.)

Moraxella osloensis KMC41株の全ゲノム配列を解読(2,445,556 bp)。Δ9-脂肪酸不飽和化酵素遺伝子とβ酸化関連遺伝子(fadA, fadB, fadD, fadH)が4M3H産生に関与することを確認。本菌の乾燥・紫外線耐性の遺伝的基盤を解明。

トリビア

  • 2011年に花王の研究チームがMoraxella osloensisを生乾き臭の原因菌として世界で初めて特定した。
  • 4M3Hは水に溶けやすく通常の洗濯では除去しにくいため、一度発生すると何度洗っても臭いが復活する「ゾンビ臭」と呼ばれる。