臭い匂い体臭・生体由来
げっぷ臭
Belching odor (Eructation)
香りの強さ:楽に感知できるにおい
臭気の客観指標
臭気強度(6段階臭気強度表示法)
3 / 5
楽に感知できるにおい
根拠: 環境省 6段階臭気強度表示法(悪臭防止法)
基準: 悪臭防止法 6段階臭気強度表示法(環境省)
嗅覚閾値(検知閾値)
0.00041 ppm
代表成分: Hydrogen sulfide
出典: Nagata Y. (2003), JAOE database entry #1. Hydrogen sulfide: 4.1 x 10^-4 ppm.
※ 臭気強度は環境省「6段階臭気強度表示法」に準拠した感覚的評価値です。嗅覚閾値はヒトが検知できる最低濃度で、値が小さいほど少量で匂いを感じます。
香りの説明
胃から逆流するガスの臭い。胃酸で部分消化された食物の揮発性成分、硫化水素、脂肪酸が混じった酸っぱく不快な臭い。食べた物の種類や消化器系の状態によって大きく変化する。
主な化学物質
硫化水素 (H2S)揮発性脂肪酸メタンチオール食物由来の揮発性成分胃酸(塩酸)の蒸気
暮らしとの関わり
- 酸っぱく刺激的な体臭
- 食べ物でにおいが変わる
- 職場では気まずさを生む
- 文化で受け止め方が異なる
対策
- 食事をゆっくり摂る(空気嚥下を減らす)
- 炭酸飲料の摂取を控える
- 食後すぐに横にならない
- GERDの場合は医療機関を受診
エビデンス
1997Gut (Suarez et al.)
胃から放出されるガスの成分分析を実施。硫黄含有アミノ酸を多く含む食品(卵、肉類)の摂取後に硫化水素とメタンチオールの産生が有意に増加することを確認。
2005Gastroenterology (Bredenoord et al.)
げっぷのメカニズムを高解像度マノメトリーで解析。胃型げっぷ(gastric belch)と上部食道型げっぷ(supragastric belch)を区別し、後者が病的な過度の「空気嚥下」と関連することを示した。
トリビア
- 硫黄臭の強いげっぷは「硫黄げっぷ」と呼ばれ、卵や肉に含まれるシステインやメチオニンが胃で分解されて硫化水素が発生することが原因。
- 一部の文化圏ではげっぷは食事への満足を示す礼儀とされるが、日本や西洋では社会的に不快とされる。

編集部の解説
げっぷ臭は、胃から逆流するガスに混じって立ち上る、酸っぱく刺激的で、むわっと不快なにおいです。ツンとした印象があり、食べた物の種類によっても変わります。職場や人の集まる場所では、気まずさを生みやすいにおいとして受け取られます。
においのもとになるのは、胃酸で部分消化された食物の揮発性成分、硫化水素、揮発性脂肪酸、メタンチオールなどです。胃酸(塩酸)の蒸気も加わり、複数の成分が混じることで、酸っぱさや刺激、硫黄を思わせる印象が生まれます。食物由来の揮発性成分が異なるため、においの表情も一様ではありません。
硫黄臭の強いげっぷは「硫黄げっぷ」と呼ばれます。卵や肉に含まれるシステインやメチオニンが胃で分解され、硫化水素が発生することが原因です。げっぷを食事への満足を示す礼儀とする文化圏がある一方、日本や西洋では社会的に不快とされるなど、受け止め方には文化差があります。
扱うときは、においを一つの成分だけで判断せず、酸っぱさ、硫黄臭、刺激の強さを分けて感じてみるのがコツです。食べた物による違いにも目を向けると、同じげっぷ臭でも印象の変化を捉えられます。人前では周囲への配慮を意識し、においがこもりやすい場面では距離や換気にも気を配るとよいでしょう。